国分寺-東村山間を結ぶ西武国分寺線は、
今でもローカル色の濃い路線です。
単線で運行されるため、昼間の鷹の台を除いて
各駅で電車の交換が行われます。
また線路脇に大きな目隠しフェンスも無く、
鉄道好きの諸氏には
楽しみ易いと思われます。
走る制服図鑑
昭和40年頃の国分寺線は、30分に1本程度のダイヤだったと記憶しています。
売店も何もない恋ヶ窪駅のホームで、ながなが電車を待った思い出がまだ鮮明です。
冬の夜には、吊り掛け式モーターのカン高い走行音が、
冷たい木枯らしに乗って遠くまで響いていました。
ワァ~ン・・・ というその響きは、何か大切な忘れ物に気付いて、
泣きながら暗い夜道を懸命に走ってゆくかのような、
切迫した思いに似た何かを、私は幼い身に感じていました。
現在では沿線の高校や大学への通学路線として、
若い世代を中心とした乗客でほぼ終日に渡り結構混雑しています。
少なくなった絵になる路線
しかし東京近郊を走る鉄道路線としては、のどかな雰囲気もまだまだ残っています。
玉川上水を渡るガードの下では、アオサギが羽を休めていたりします。
鷹の台駅は国分寺線の中で私が最も好きな駅なのですが、
その理由はやはり玉川上水ののどかな風景に溶け込んでいるからだと思います。
桜の季節には、電車の中でもお花見気分になれることでしょう。
恋ヶ窪駅はその駅名から静かな人気を集めているようです。
東京以外の地域の人が時刻表の路線図を見て、
「ロマンチックな駅」というイメージを持つのかも知れません。
では、「元地元民」としてこの駅を紹介する記事を書けるかというと、それがなかなか難しいのです。
遠方から「恋ヶ窪」を訪れる価値があるかどうか、
直ちに「無い」と言い切ってしまうのも勿体ないような気がしますので、
とりあえずこの記事では恋ヶ窪駅周辺の写真を掲載しておこうと思います。
動画の準備が出来ましたので、公開します。
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