川のある町に住む人は幸です。
身近に運動の出来る場所があるだけでなく、
視界を遮る物の無い河川敷の景色は、
眺めるだけで日頃のストレスが飛んでゆきます。
休日の多摩川にはジョギングやサイクリング、
それに河川敷の球場からは朝早くから
金属バットの甲高い音が鳴り響きます。
皆が思い思いのスタイルで「生きること」を
楽しんでいます。
今日という一日に 風を受けて
暫くの間この道は「多摩川サイクリングロード」と呼ばれていました。
誰がそう呼び始めたかは定かでありませんが、幅3メートル程の舗装された土手の道は、
自転車を漕いでいると体の中から健康になれるような、
そんな錯覚さえ覚えるほどの素晴らしい気分になれます。
しかし、この道は自転車専用というわけではないので、中には犬を連れて散歩する人、
軽いジョギングを楽しむ人など、それぞれの楽しみ方があるのです。
そんな中で、競技用自転車が町中を走り始め、当然の事ながらこの土手の上を、
猛スピードで走り去る「ロードレーサー」達が急増して来ました。
さもありなんという感じですが、ブレーキすら持たない彼らの自転車は、
ともすれば危険な「凶器」となり、
歩行者を跳ね飛ばして大怪我をさせるという事故が多発するようになったそうです。
それにしても、こんなところを競技用自転車ですっ飛ばすような真似が、
許されるとでも思っていたのでしょうか?
府中市ではこのような事態を受けて、この道に於けるルールを新たに定めて表示するとともに、
この道を「多摩川かぜのみち」と名付けました。
あくまで「歩行者優先」であり、人は右、自転車は左、
そして「すっ飛ばすなよ」という当たり前のルールが定着したのです。
休日になると朝から賑やかです、自転車の人ばかりでなく、
カラフルなウェアでジョギングする人達、
中にはタイムを測りながら健脚を鍛えている人も見られます。
広い河川敷からは球音が響き、サッカー少年達の歓声とも相まって、
なんとも健康的で羨ましい限りです。
川の有る土地の人はなんと素晴らしい環境を持っているのだろうと、
ひがみたくもなりそうですが、さに非ず。
府中郷土の森公園には数百台収容の駐車場が、休日でも無料で利用できるため、
他の地域からも大勢の人がここへやって来るのです。
汗の後は露天風呂から富士山
私もマウンテンバイクを持っていた頃、よくここに来ました。
府中郷土の森を中心に、自転車ならば東は調布市の京王閣付近まで、
西は立川市の日野橋付近まで、それぞれ往復するとちょうど良い運動になります。
そしてひと汗かいたら「温泉」があるのです。
「かぜのみち」は国立市内にも続いているので、
その途中にある「湯楽の里 国立」は土手の真ん前にあるのでとても便利。
勿論駐車場もあるので、車で立寄ることも出来ます。
この「湯楽の里 国立」は、元々「清化園プール」があった場所です。
「清化園プール」と云えば、私が小学生の頃は「国立プール」と呼ばれ、
利用料金が格安だったためか、夏休みは近所の子供達の「人気スポット」でした。
しかし「不潔」という下馬評もあって、我が家では「清化園プール」の利用は禁じられていたので、
私は来たことがありませんでした。
時代は変わり、「日帰り温泉施設」となって生まれ変わった「清化園」。
人それぞれの「生き方」が風景の、かぜのみち。
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