多摩の名水を訪ねて 第4回 諏訪神社と龍津寺 昭島

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東京に57ある名水ですが、多摩にあるもののうち、
飲用に適しているものは数少なく、
主として観賞が中心となるものが殆どです。
多摩も大都市東京の一角にあるため、生活排水などの
影響を受けずにいるのは珍しいことなのでしょう。
一方水道インフラが発達するということは、
水が自然からの恵みであるという認識を希薄にします。
湧き水は「天然の水道局」という見方が正しいはずですが。

昭島 諏訪神社

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地名を創った 神様の水

今回は昭島市にあるふたつの「名水」を御紹介します。
ひとつめは昭島市宮沢町の「諏訪神社」。
入り口には「七五三詣で」ののぼりが立ち、
もうそんな季節かと驚き半分で鳥居を潜りました。
すると境内にもうひとつのお宮、「厳島神社」と書かれています。
厳島といえば世界遺産「安芸の宮島」を思い出す方が殆どでしょう。
しかしまてよ、どこかで聞いたような・・・。
瑞穂町の「狭山池」です、
「箱根ヶ崎」の地名の元になったあの池にも「厳島神社」がありました。

不思議な地名 箱根ヶ崎

昭島 諏訪神社

説明版に眼を通すと、なるほど弁天信仰の本家本元であったわけですね。
これはもしかして、不明を恥じなければなりませんかね。(^^;
その厳島神社を取り囲むように湧き水が流れています。
そしてその流れは神社本殿の床下へと続いてます、それで解りました。
昭島市宮沢町という地名、ここが由来であったわけです。
境内奥の方には「手水」と書かれた場所があります。
これは「チョーズ」と読みますね、ハイ。(^^;
普通は水桶に柄杓などがある場所ですが、ここには何もありません。
前方にはただの「湧き水の流れ」がそのまま。
境内で「神様の水」に触れても良い場所はここだけです。

昭島 諏訪神社

七五三ののぼり旗を見て、急に懐かしい思いがしました。
私の時は府中の「大國魂神社」へ連れて行って貰いましたが、
私は「正装」するのが億劫で、七五三はあまり好きではありませんでした。
面倒臭いのではなく、「よそ行き」服のあまりの着心地の悪さに閉口していたのです。
偶然にもそんな思い出と出会った諏訪神社の名水でした。

昭島 龍津寺

禅の心はお寺の外に

もうひとつは、昭島市拝島町の「龍津寺」、「りゅうしんじ」と読みます。
ここは曹洞宗の禅寺ですが、有名なのは失礼ながらお寺そのものではなく、
お寺の脇を流れる湧き水です。
静かな住宅街の脇道に沿って流れる湧き水は、
私の想像に反して「立派」と表現するに相応しいものでした。
水量は言うに及ばず、大きな石積で演出された見事な景観に、
ただただ感心してしまいました。

昭島 龍津寺

昭島 龍津寺

昭島 龍津寺

「入館料」を求められても不思議でないような、
大掛かりな土木工事が必要であったはずですが、
住宅街の「普通の道路」が「湧き水のミュージアム」と化しているようで、
素晴らしいの一言です。
池には鴨や鯉がたくさん居ました、綺麗な水だからこそでしょうが、彼らを眺めているだけでも、
軽く小一時間が過ぎてしまいそうです。
この水辺の散歩道は、地元の人達にとってさぞ自慢の「地域資産」であろうと思います。
なお、「龍津寺」の境内の様子はここからでは判りませんし、お寺の入り口も見えません。
お寺の名前が付いた名水ですが、お寺にはありませんのでご注意を。

昭島 龍津寺

昭島 龍津寺

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