西武鉄道のKPPトレイン、もう乗りましたか?
そうは言っても、いつ何処に走っているのやら、
西武鉄道では1編成だけの特別列車の運行予定を
公表している訳でもなく、偶然の出会いだけが
頼りとあっては、なかなか機会に恵まれない方も。
私もまさかの拝島駅で、このド派手な電車に出逢い、
早速何枚かの写真を撮ることが出来た訳です。
拝島でKPPトレインを発見!!
西武線の中でもとりわけ「グレー」なイメージが付きまとう拝島線ですが、
ここにKPPトレインが現れようとは!
「グレー」などと差別発言をしているのは私だけ、ということなのでしょうか。
西武鉄道ではイベント列車に限らず、新型車両の導入などの際も、
「まず池袋線から」というのが通例で、新宿線の利用者は暫く経ってからでないと、
なかなか「新車」には乗せてもらえない立場でした。
唯一の例外として、旧2000系は新宿線用に開発された電車で、
西武線では初の4ドア車両でした。
私は高校生の頃、新宿線で通学していましたので、
いち早くこの2000系の乗りごごちを体験できましたが、
既に池袋線では特急レッドアロー号が運行されていたのに対し、
新宿線には鈍行と準急しかなく、やはり「置いて行かれた」感が少なからずありました。
さて、このKPPトレインですが、9000系車両が用いられています。
この9000系も池袋線のために開発された車両で、新宿線にはあまり走っていませんでしたが、
今回は特別に約15年振りに新宿線を走ることになったのだそうです。
「きゃりーぱみゅぱみゅ」という、当方には縁遠い原宿系の存在が、
決して「身近」とまではゆかなくとも、ピンクのラッピング電車に乗れば、
「へぇ~ 田無の娘だったんだ・・・」くらいのウロコは、目から落ちようというものです。
旅客サービスの鏡となった西武鉄道
西武鉄道の企業イメージというものが、ここ数年で随分変わったように思え、
電車のカラーリングにそれが良く表れています。
当方が子供のころは、暗いベージュにエビ茶色というのか、
何色というのか知りませんが、「作業中」みたいな表示が良く似合うカラーリングでした。
それが1970年代に入って、暗いイメージを払拭するためか、
明るい黄色を基調としたカラーリングに変わりました。
そして、ステンレスやアルミ製車両の登場によって、
より落ち着いたブルーやグリーンのラインが、
シルバーの車体にデザインされるようになったわけですが、
この間に特筆すべき変化が起こっています。
それは「あの堤社長」が、総会屋への利益供与問題で事実上経営から撤退したことです。
その直後から西武線ほぼ全駅のホームにガラス張りの待合室が作られ、
冬の木枯らしに晒されながら電車を待つ辛さが無くなりました。
そして20000系に続いての新型車両30000系の投入です。
20000系までは堤社長の息がかかっていたらしく、
最新の車両でありながら、内装は信じられないほど「安普請」というべき代物でしたが、
30000系のそれは、つり革ひとつとっても乗客の立場に立った工夫が見られ、
快適さで20000系を大きく引き離す存在となりました。
私は他人の悪口をいうのは決して好きではありませんが、
「あの堤社長」に関しては、事実を申し上げて憚りません。
長野オリンピックの誘致にまつわるトラブルや、
西武球場のドーム化を巡る「固定資産税」の取り扱いなど、
数々の「悶着」を引き起こして来た人物であることは、周知のことと思います。
もし当該社長が健在であったなら、30000系投入自体が無かったと思いますし、
まして「どピンク」にラッピングされた
”きゃりーぱみゅぱみゅトレイン” など、全く実現しなかったでしょう。
20000系電車はその後内装の改良が行われ、
今では30000系に引けを取らない快適な電車に仕上がっています。
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