多摩に棲む

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2004年の季節は忘れましたが、
立川市内に住んでいた頃、
突然近所の公園に現れたこの動物。
慌ててカメラを取りに戻る間、
彼はちゃんと待っていてくれました。
フラッシュ撮影に怯える様子も無く、
じっとこちらを観察しているようでした。

立川のタヌキ

決して人馴れしているとは感じませんでしたが、暫し付き合ってくれました。

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”たまらん” は何処も同じ?

私はずっと多摩に住んでいますが、こんな動物と出会ったのは初めてです。

何処かで飼われていたのかも知れませんが、

山中から住宅街に餌場を変えて生きている可能性もありますね。

自然の中で充分生きてゆけるのならば、

こんな人目に付きやすい所をウロウロするのは彼らにとって得策では無い筈。

本来の棲家を取り巻く「経済状況」の悪化によって、

彼らは視点を変えて生き延びようとしているのでしょうか?

野生動物にとってはただの「創意工夫」に過ぎないことが、

時として人間に脅威を与えるようです。

立川のタヌキ

用心深そうにこちらを観察するタヌキ。
でも逃げてゆく様子もありません。

ランウェイに何かいる!

今年は各地で熊が異常出没していると云います。

体の大きい彼らは目立つだけに、本来の棲家を遠く離れるのは困難と思われますが、

驚いたことに先日秋田県の大舘能代空港に出没したそうです。

いくら白神山地が近いとはいえ、ジェット機が就航する所ですから、

そこそこの距離はあるはずですし、

空港の周囲には人間の活動拠点がいくつもあるはずです。

彼らもまた「発想の転換」によって生き方を変えようとしているのでしょうか?

空港のターミナルビルに「熊に注意」の看板が出たりしたら、

物騒というよりちょっとした観光のアクセントになるかも知れません。

しかし、「ゆるキャラ」ではない彼らにとって、

死活問題の「転職」を侮ることはできません。

何故急に異常出没するようになったのか? 解明が必要でしょう。

2004年に戻りますが、私はもう一度家に戻ってウインナーソーセージを持参しました。

それを彼に放り投げてみると、

クンクンと匂いを嗅いだ後に「パクリ」と一飲みにしてしまいました。

彼らは普段何を主食としているのかさっぱり判りませんが、

よほどお腹が空いていたのか、それとも人間の食材に慣れていたのか。

ウインナーをたいらげると、そのまま何処かに走り去って行きました。

以降彼の姿を眼にしたことはありませんが、

多摩に残る自然は野生動物が生きるにはあまりに中途半端。

もっと都心のほうが返って生きやすいかも知れませんね。

立川のタヌキ

ウインナーソーセージを与えると一応確認した後パクリ。
本当はいけなかったのかなあ。

お互い気にしないことが共生の道?

国分寺に住んでいた子供の頃は、

夏になると路上で大きなヘビを見かけることがありました。

そういえば最近ヘビを見ないなあと思っていたら、

先日目黒区内の公園で一休みしていたら、足元をシマヘビが通過してゆきました。

あっという間に藪の中に消えてしまったので、

写真を撮ることは出来ませんでしたが、

先客に気付かなかった私に彼は何か言いたかったのでは・・・。

もし、彼が言葉を発するとしたら何と云うでしょうか?

簡単に解るくらいなら熊も恐れずに済むでしょうに。

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